三木市人権・同和教育協議会は部落差別をはじめとするあらゆる差別を解消するために人権教育・啓発活動を行っている組織です。

令和3(2021)年度 活動方針

  • HOME »
  • 令和3(2021)年度 活動方針

Ⅰ 基本方針
「自由・平等」は、人間の最も重要で欠かすことができない権利です。人々
は、社会を形成したときからその実現を命題としてきました。その流れの中
で「民主主義」が生まれ、その深化の過程で共通の価値目標(基本的人権)
となってきました。しかし、この価値目標が時として揺らぎます。民主主義
の大事な視点は、多様な社会にあって、多数にゆだねながらも少数の存在を
大切にすることです。少数者にも多数者と同様に「自由と平等」が保障され
なければなりません。
世界においては、専制・扇動政治や人種、宗教、民族等への差別によって
人権が抑圧されている現状があります。また、国内においては、昨年来コロ
ナ禍における医療従事者や感染者への誹謗・中傷・排除や「自粛」圧力がみ
られました。そして、経済的な格差が顕在化しました。さらに、原発事故や
災害により帰還困難な人々が存在しヘイトスピーチやインターネットを悪
用した差別扇動、差別書込み、障がい者や高齢者、子どもの人格を無視した
暴力など、命に関わる深刻な差別、人権侵害が起きています。
このような中、人権尊重を希求する人々のたゆまぬ努力により、国におい
ては、平成 28(2016)年、人権関係三法(「障害者差別解消法」、「ヘイトス
ピーチ解消法」、「部落差別解消推進法」)が施行されました。三木市におい
ては「人権尊重のまちづくり条例」をはじめ、「本人通知制度」や「いじめ
防止」などの人権に関する様々な条例が施行されました。さらに、平成 28
(2016)年度には人権尊重のまちづくり基本計画が策定されました。この
ような取組の結果でしょうか昨年研究大会に合わせて実施したアンケート
では、「人権尊重のまちづくり」の進捗を肯定的にとらえる人が多数おられ
ました。
三木市人権・同和教育協議会(以下「三同教」)は、昭和 43(1968)年の
発足以来、部落差別をはじめ、あらゆる人権課題の解決をめざして取り組ん
できました。その三同教の伝統である人権への熱き思いは、コロナ禍の中で
も紙上実践交流を実施するなど、途絶えることはありませんでした。その中
でめざしたことは、より多くの市民が人権に主体的・積極的にかかわれるよ
うにすることです。他にも、ホームページの開設などその具現化に積極的に
取り組んできました。
三同教は、人権文化あふれる社会の創造と民主主義の深化をめざし、これ
までの取組を弾力的に継承・発展させ、今日的な人権の状況を的確にとらえ、
人権課題解決に資する学習内容を創造します。そして、そのキーワードを「参
画」「体験」「創造」「交流」として研究実践を力強く推し進めます。

以上の基本方針をふまえ、以下の重点目標に取り組みます。

Ⅱ 重点取組目標
1 市民が人権に主体的・積極的にかかわれるようにするため、今年度
から研究大会の実践交流の進め方を変えていきます。
変更点については、
・学校教育分野と社会教育分野の 2 分野に分ける
・2分野にそれぞれの分科会テーマと討議課題を設定する
・実践発表者は、分科会を選択して報告する。
発表の形態も選択できる。
・参加者は、希望の分科会を選択し参加する
成果として、実践内容が精選され深い学びと参加者同士の活発な討
議が期待できます。
また、特別分科会や交流会などを研究大会とあわせて実施し、幅広
い市民参加を促す機会を設けます。
2 ホームページ、FM みっきい「じんけん・こころの小窓」、「三同教
だより」などの人権啓発事業において、市民の参画や参加の機会を多
く設けることにより広く情報発信を行います。さらに、市民自らが人
権啓発にかかわり、市民発の人権文化醸成の担い手となるためのサポ
ーターズ登録制度のさらなる拡充を図ります。「人権」に触れる体験
活動として、フィールドワークや「人権ふれあい交流事業」など、よ
り幅広く市民が参加・交流できる事業をめざします。
3 学校教育においては、少子化による学校統合、外国人の増加、子ど
もの貧困等により児童生徒同士の人間関係や進路・学力保障などの問
題が想起されます。「誰一人取り残さない」取組を基本に進めていき
ます。そのために「主体的に対話し深い学び」をめざす参加体験型学
習などを通して、一人一人が認められ仲間と共に夢に向かって進める
よう学習内容の充実を図っていきます。
社会教育においては、多様性を認める社会をめざすための取組を
進めていきます。そのため、学習場面では性別や年齢など人権に配
慮した取組を進めていきます。また、学習内容を身近な生活に根差
したものにして参加しやすいものにしていきます。
4 インターネットを悪用して差別書込みが増加している中で、差別書
込みの削除、抑止、さらには市民の人権意識の向上を図っていきま
す。そのため、研修の充実とモニタリング事業に取り組みます。市民
からの報告を呼びかけ、市民参加型のモニタリング事業を展開しま
す。

PAGETOP
Copyright © 三木市人権・同和教育協議会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.